「SUPER 8/スーパーエイト」
まさかの「マイ・シャローナ」w。
ネタばれます。
スピルバーグリスペクトというか、贋作みたいな映画であった。タランティーノの“オマージュ”とは根本的に違う、「スピルバーグならこうする」をそのままぶち込んだ、なんというか、コンプレックスのようなものさえ感じた。しかも本人がプロデュースしてるんだから、この映画は他のところに行くことはできない。
で、どうだったか。
斜に構えていたんだが、すみません、初見はまず号泣です。少年たちの成長ドラマ云々ではなく、単純に郷愁にかられたからで、この時代にスピルバーグをはじめとした「ハリウッド復活」にはしゃいだ身としては、画面の端々からアピールしてくる愛情に、心震わさずにはいられなかったわけで。
別に「ET」のリメイクじゃないんだから、生命体と心を通わさなくてもいいし、なんだかんだで人がバンバン死んでいくテイストも、「グレムリン」っぽくてよかったよね。
それにも増してエル・ファニングちゃんの存在感(自主映画を手伝ってくれる美少女)に、おじさんたちは甘酸っぱいものを思い出さずにはいられないのですし。
で、勢い余ってもう一回観てしまったのですよ。前回見落としたクレジットもちゃんと確認しようと思ってw。
ところが、二度目ともなると、さすがに粗が目立つ。特に脚本上の問題として「親」のドラマの蛇足っぷりがひどかった。あの程度の扱いだったら、お父さんいらなくね? 特に主人公のお父さんは、保安官補ってこともあって、使命感持って活躍しようとするんだが、実は何の役にも立ってないし、ヒロインのお父さんも、なんで飲んだくれなのか、妻が出て行ったのか、娘との溝が「酒」なのか「暴力」なのか掘りきってくれてないので、抱き合っても納まった気がしないんだよね。「M:i-3」は人物を絞り込んだし、「スター・トレック」ならなじみのキャラクターで遊べたけれど、今回はオリジナルだし、そのあたりはスピさんも手伝ってはくれなかったみたいね。なので、登場人物が多い割には、あれもこれもと盛り込み過ぎて中途半端になっておった。
まぁそうは言っても、悪い映画ではありません。
特に前半の1時間くらい(列車事故のVFX含む)は素晴らしい。
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