« December 2018 | Main | February 2019 »

January 2019

January 23, 2019

「“大”人物」は韓国映画「ベテラン」のリメイクだった!

「“大”人物」=THE BIG SHOT。中国語音声、中国語字幕、英語字幕。
これ、なんとファン・ジョンミン主演の韓国映画「ベテラン」のリメイクである。

「ベテラン」は韓国巨大財閥のウルトラバカ息子と、熱血刑事たちの激闘を描くアクションで、脚本監督のリュ・スンワンは実際にあったネタを盛り込み胸のすく切り込みが抜群に面白かった。
で、これを上海に置き換えると……いくつかの修正が出てくる。例えば、高級車を売ったディーラーがその車を後から強奪するとおいう設定は、こっちでは無理w。また、メディアを利用して悪を批判…もできない。脚本上、こういった仕組みは修正せざるを得ないわね。

もちろん、大金持ちの凶悪な息子はちゃんと踏襲されていて、チョコプラのIKKOに似ている包贝尔(Bei'er Bao)が優しい顔を逆手に大暴れしてくれる。対する刑事は王千源(Qianyuan Wang)で、同じく芸人に例えればパンクブーブーのガンプラオタクのほうに似ており、これがまた体張りまくりの熱演であった。
アメコミ風なモンタージュや、濃密なカーチェイスなど、オリジナルをしのぐシーンも多々あって面白かったが、刑事部屋の同僚のエピソードは少し端折ってしまったようで、もったいなかった。

でもこういうリメイクはアリ。

50067433_2005225389514579_897182053

January 12, 2019

「蜘蛛侠:平行宇宙」=「スパイダーマン スパイダーバース」は換骨奪胎傑作アニメ。

「蜘蛛侠:平行宇宙」=Spider-Man: Into the Spider-Verse=「スパイダーマン スパイダーバース」。

中国では12月21日公開でした。
ソニー陣営の逆転満塁ホームラン的傑作。あっちに手渡した「ホームカミング」がなんだかんだで王道パターンになっていたのを、「ちきしょー、これならどうだ!」と破壊と再生に尽力した結果、ぶっ飛んだ仕上がりになっている。まぁご存知多元世界のスパイダーマン混載世界は、実写化したら間違いなくナンセンスになる奇異な設定だ。主人公少年の成長物語で一本筋を通しつつも、悶絶ボリュームのポップで豪華なアニメーションで描き出されていた。しかもけっこう意外な展開だし。
結果、「あぁ、この手があったか! これぞコミックの映像化だろう!」と感動しまくりでした。アメコミのコマ割りや書き文字効果音の使用は、これまでいろんな映画の中にネタとして使われていることはあったけど、本作は「なぜ誰も今までやらなかったのだろう」という衝撃的な使用方法でもあった。

クオリティの追及って果てしないわな。
49721771_1994311177272667_355518954

January 10, 2019

「バンブルビー」=「大黄蜂」は80年代ポップカルチャーごっこ。

トランスフォーマー新作「バンブルビー」をIMAX3D、英語音声中文字幕で。
製作にスピルバーグやマイケル・ベイが入って、しっかりお金を持っていってる。

異形の訪問者が、悩める17歳JK(ヘイリー・スタインフェルド)と冒険して成長する子供向けだ。シンプルで勧善懲悪、悩まずにハッピーにはなれる娯楽映画は、今どき貴重な存在かもしれない(悪者側の正論とかないし)。ちょっと偏屈な少女が冒険を経て大人になる…そういうお話は好きです、もちろん。
ロボの擬人化だと「ショート・サーキット」「アイアン・ジャイアント」が近いか。藤子不二雄の世界観もあるので、日本人はなじみやすいはず。テレビを見て知識吸収する設定とかはマンネリだがね。
予想通りにしか展開しない安心設計なので、ひたすら極上のCGワークを楽しむがよかろう。

おじさんのツボとしては、時代設定が1987年なので、流れる音楽がボンジョビやスティーブ・ウィンウッド、モリッシーやリック・アストレーってとこだ。楽曲がこれでもかとベッタベタのダッサダサで流れるのには、イントロだけで毎回吹き出しました。カセットテープネタはちょっと楽しかった。
また、映画などのポップカルチャーも満載…「ブレックファストクラブ」「物体X」アタリのPONGとかを使用してる。でもこれって、中国では全く通用しませんよ。知らないから。
テンセントも入っているから宣伝がすごいんだけど、実際に観に行ったら“よくわからない”んじゃなかろか。並べりゃいいってもんじゃないんで、少々作り手の自慰が強めだ。

もう一点大事なポイント。監督がストップアニメ「クボ」のトラヴィス・ナイト(ナイキ創業者の息子って出自がフォーカスされすぎw)だってことだ。CGアニメの実写合成なので、ライカの映画と比較してどうこうってことはないんですが、縦横無尽なバトルの絵作りは豪華だった、と思う。

あ、薄めのツボとしては、ビリングで主役ヘイリーちゃんの次はジョン・シナです。最近よく出てますな。

肝心のヘイリーちゃんは、堂々の主役でふるまっていますが、こういう映画ばっかり選んでると、シアーシャに差をつけられちゃうぞ。


49564113_1987350344635417_834704334


「クリードⅡ」=「奎迪:英雄再起」 ライアン・クーグラーは関係ないんじゃん。

「クリード2」は「炎の宿敵」というサブタイトルなのね。

ロッキーは架空の人物なのに、みんな彼が実在していると思ってるんじゃないか、くらいな人気者で。ロッキーの物語がスタローンのアメリカンドリームとも重なって夢が広がるからだ。長年ロッキーと共に年を重ねてきたものは、今度は若きクリードに次世代を重ねる。でも、これは映画なんだよね。

この映画を見るにはどうしても裏表がちらつく。めんどくさいところが気になって仕方がなかった。

まずは裏面。前作は新人ライアン・クーグラーが「俺の考えたロッキーの続き」にスタローンが心揺さぶられて支援した「あとは任せた」企画だ。これが大成功し、老齢ロッキーはボクサーとして引退しても、物語の中で生き続ける=次世代継承という発明がすばらしかった。脚本監督のクーグラーと、主演マイケルの才気が爆発して、燃える映画になった。それは確かだ。僕も大好きな1本となった。
そしてクーグラーは次作「ブラックパンサー」で世界最大級のヒットを飛ばし、ハリウッド第一線に躍り出た。まさに40年前、スタローンが「ロッキー」で高く評価されたアメリカンドリームのように。でもクーグラーはクリード続編には帰ってこなかった。脚本にも名を連ねていない。マーベルがいそがしかったんでしょうが、僕はひねくれてるのでこう邪推する。彼にとっての「ロッキー=クリード」はサクセスをつかむための踏み台企画だったんだ、と。一発あがったんだから、アドニスの次の話なんて俺がやらんでもいいだろ、と考えたんじゃないか、と。でも、せっかく当たった新キャラだ。続きを観たいお客さんもいるわけで、クリード次作はこうして動いたわけです。んで、結局「炎の宿敵」の製作脚本はスタローン御大となった。監督を若手(クーグラーの知人)に譲ったのは、また新たな才能にでてきてほしい、じじいの思いなんじゃなかろうか。
アドニスの物語がロッキーとさらなるシンクロをするために、ドラゴ親子を引っ張り出した結果、映画はクリード2であると同時に、ロッキー8(7?)となった。

表面はもっとよろしくない。最近の映画はリブートやら数十年ぶりの続編とか、いろんな形で「続き」が作られるが、僕には大半が「公式二次創作」のように思えるのね。最近の映画は、ですよ。
最たるものが「スターウォーズ」で7以降全部二次創作に見える。ルーカスとは関係のないところで「会社都合の続き」が展開してるからだ。もう次世代に譲りましょう、と腹をくくった方向性の正編(7,8)はまだしも、「ローグワン」「ソロ」は「もしもこうだったら…」という同人誌みたいな発想はどうだろう。それを公式に出てきてしまったのだから、腹落ちしづらい。「ローグワン」に限ってはEP4へのツボが多すぎのオヤジコンテンツなので好きですけど。
公式が提供する「続き」は受け入れざるを得ないんだけど、本当にそれが好きなのか、美味なのかは微妙だ。
脱線するけど、中学生の時に忽然と姿を現した「新巨人の星」という公式続編があった。投げられなくなって失踪した飛雄馬が戻ってくる話だ。球界を去ることが美学だった主人公が野球を捨てられなくて草野球の助っ人をやってる…という冒頭には涙したけど、「実は右で投げられる」というどでん返しには愕然としたわけですよ。なんだったんだよ、父ちゃん! 公式が出してくるから正しい…ということに疑念を持ったのもこのときだ。そんなに目を吊り上げなくても、と言われそうだが、「沖田艦長は死んでなかった」に興ざめしたのを忘れてない。「ジョーは真っ白に燃え尽きたけど、実は……」なんて話は読みたくない。続編やらゲーム化やら、こういうのをついついやってしまうのを何度も見てきた。で、ロッキーシリーズ(そう、クリードは組み込まれてるわけだ)は同じところにいる。
話は戻る。
クリードという新キャラを創造したことで、ロッキーは続きを語れることになったわけだ。今回はさらにドラゴの息子、というライバルも登場した。このあと、アドニスはクラバーの息子と戦ったり、サンダーリップの甥っ子とエキシビジョンをやったり、老齢ロッキーとエキシビジョンやって恥をかいたチャンプからまたまた挑まれたりするんだろ。その間にドラゴの息子と友情を育みパンツを交換したりするんだろ。途中でロッキーは死ぬんだろうし。どこにでも顔を出すサイモン・ペッグがちゃっかりイギリスから来た天才トレーナー役で出てきたりしてな。ついでにアドニスの娘はボクサー目指してミリオンダラー・ベイビーになるのだろう。
そういう風になるのだったら僕はやだなー、ということです。

「炎の宿敵」は上海で2D英語音声中文字幕で観た。一点を除いて想定以上のことが起きない映画だから、観ながらずっと上記のようなことを考えていたのですw。
でもやっぱりあの音楽が鳴るとなー。これぞ公式の強みですよ。あれが鳴った途端に、正座しなくちゃ、みたいな気持ちになるのだ。
スタローン脚本でアドニス本人の物語は平板だ。モチベーションを失う、なんてつまらない展開だ。アドニス家の複雑な話は前回クリアしてるから今回は葛藤があまりない。アドニスはアポロの婚外子なのでお母さん(アポロの奥さん)とは血縁はないんですね。これがもう普通に「ママ」と呼び合う仲になっちゃってる。
そのぶん映画はドラゴ親子のドラマに悲しみの花を持たせた。これはスタローンの思いもあるんだろう。彼はこれで大ヒットしたのに叩かれた「ロッキー4」を畳んだんだろう。これはよかった。
それにしてもこれは「ボクサー種族」の呪われた家系の話のようだ。バルボア家、クリード家、ドラゴ家。戦うことだけが宿命の呪いがかけられていて、登場人物たちはほとんどは常に苦悩し、笑顔をまったく見せない。
想定を覆した一点とは、「母さん」です。前情報なかったので、これにはのけぞった。

あと、キルモンガーとヴァルキリーは晴れて夫婦となったのでありました。とさ。

49694563_1987350721302046_687030667


January 01, 2019

2018よかったもの(備忘録)

で、平成最後の年、面白かったものいろいろ記しておく。

春から中国在住だったので、この環境で映画を見続けるのはけっこう大変だった。日本に戻ると短い時間をぬって飛び回ったんだけど…どこもかしこもシネコンは同じ映画ばっかりやってるのね。

●印は中でもとりわけよかったもの。

劇場(上海の劇場含む)
キングスマン:ゴールデン・サークル
戦狼/ウルフ・オブ・ウォー
バーフバリ 王の凱旋
デトロイト
●スリー・ビルボード
●悪女/AKUJO
ブラックパンサー
●シェイプ・オブ・ウォーター
リメンバー・ミー
レッド・スパロー
ヴァレリアン 千の惑星の救世主
●ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
レディ・プレイヤー1
●犬ヶ島
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
孤狼の血
●クワイエット・プレイス
●ファントム・スレッド
●デッドプール2
●bao
女と男の観覧車
我不是薬神
カメラを止めるな!
●ミッション・インポッシブル/フォールアウト
ブリグズビー・ベア
アントマン&ワスプ
判決、ふたつの希望

●ボヘミアン・ラプソディ
●search/サーチ
クレイジー・リッチ!
●アクアマン
●ヘレディタリー/継承
パッドマン 5億人の女性を救った男

機内
●バトル・オブ・セクシーズ
ザ・シークレットマン
ローガン・ラッキー
●レディ・バード
●アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル
●1987、ある闘いの真実

パッケージ/BS/配信等々
●パターソン
●バーフバリ 伝説誕生
●DEVILMAN crybaby
ミッドナイト・スペシャル
ジムノベティに乱れる
新・三バカ大将ザ・ムービー
あゝ荒野
●弁護人
●永い言い訳
●リンキング・ラブ
アナイアレイション‐全滅領域‐
意表をつくアホらしい作戦
勝手にふるえてろ
●デ・パルマ
●ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密
サラリーマン・バトル・ロワイヤル
レイヤー・ケーキ
●密偵
皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
ディストピア パンドラの少女
おとなの恋の測り方
●ベテラン
●インサイダーズ/内部者たち
ハッピーアワー
過激派オペラ
ビジランテ
We Love Television?
この空の花 長岡花火物語
●コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝
●タイガー・マウンテン 雪原の死闘
●ダンガル きっと、つよくなる

テレビドラマ
●ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ
●ツイン・ピークス The Return
スター・トレック:ディスカバリー
●フュード/確執 ベティvsジョーン

芝居
●テロ(シーラッハ)
熱海殺人事件 CROSSOVER45
さらばあぶない刑事にヨロシク

« December 2018 | Main | February 2019 »

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
My Photo
無料ブログはココログ